「産業」や「経済活動」という言葉は子どもたちにとって、幅広くて難しそうなイメージを受けるのではないかと思います。社会にはどんな仕事があるのかを認識しているものの、それぞれの仕事がどういった役割を持っていて、そこで働く人がどういう思いで取り組んでいるかということは、なかなか知る機会がありません。
本年も1次産業、2次産業、3次産業の各分野の企業の方から、それぞれの役割や産業間の繋がりについて教えてもらいました。
自身の仕事を基に、その目的を伝えていただきました。
1次産業を(有)アグリライフの北村慶如さんが農家の分野から
2次産業を岩見沢鉄骨工業(株)の島田泰記さんが工業の分野から
3次産業を(株)ジューヴルの池添幸子さんがサービス業・福祉の分野から講話いただきました。
この3社は全く異なる職業ですが、実はつながりがあります。
3社の繋がるテーマは「エクレア」です。例の美味しいヤツです。
なぜエクレアが共通のテーマなのか。それぞれの産業の役割と繋がりを知ると納得します。
「どの仕事も必要で価値がある」ことを理解することができました。
まずは一次産業の北村慶如さんのお話。お米や野菜作りについてお話しいただきました。
ですが、農家だけではお米や野菜は作れません。必要なお水や機械などたくさんの人やお仕事が関わっていることを伝えていただきました。
おにぎりも農家だけではなく、たくさんの人の関りがあって食べられるのです。
二次産業の島田泰記さんのお話。鉄製品を作るお仕事は農家と関係ないように思いますが、、。
実は大いに関係しているのです。
お米づくりに不可欠な水は岩見沢鉄骨工業がつくる鉄製品がないと運べません。
水路となる鉄製品のおかげで農業用水の確保・供給ができています。島田さんのお仕事があって北村さんの農場へお水が届けられるのです。
三次産業の池添幸子さんのお話です。
池添さんの経営するPatisserie sorakaでは米粉を使用したお菓子を製造、販売しております。農家で生産したお米が池添さんのお仕事によって美味しいエクレアなどのお菓子になります。アレルギーで小麦を食べることができない人にも同じものを一緒に食べてもらいたいという思いで開発されました。
このエクレアは、まさに岩見沢の産業の連携でつくられた結晶なのです。
そしてそのお菓子は北海道外へも羽ばたき、日本中の人が食べることができます。
地産地消だけではなく、地産「他」消を考え、岩見沢のお米を全国へ広める取り組みも行われているのです。
そして、池添さんのすごいところは、多くの人の活躍する場を創出しているところです。
障がいを持った方もやりがいをもってお仕事ができるよう日々チャレンジされています。
これも産業の一つです。
講話後の質疑では多くの児童が、質問をなげかけていました。子どもたちの振り返りからも、子どもたちは仕事への関心に加え、働いている人の考え方や生き方に対して、とても興味を持っていることを実感しました。「岩見沢の産業ってスゴいな」「働いている大人はカッコいいな」と感じてもらえたと思います。
さて、次週は8社の企業の皆様が学校へ来て児童へお仕事についてお話しし、取材を受けていただきます。岩見沢を、そして私たちを支えてくれている産業について学ぶ素晴らしい機会となります。
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